ベネディクト・カンバーバッチはシンプルなスーツを着ただけで階級の高い英国貴族のように見えます。中世の貴族のフリルつき衣装も違和感なく、また軍服も上品に着こなします。今回はベネディクト・カンバーバッチの階級の高い貴族らしさがどこから来るのか、両親の先祖をたどってみました。そしてベネディクト・カンバーバッチが貴族を演じた作品の見どころも紹介します!
ベネディクト・カンバーバッチは階級の高い貴族?上流階級の生まれ、先祖は王族!
ベネディクトカンバーバッチは貴族ではありませんが、
私立名門校出身のベネディクトカンバーバッチは、英国貴族のように気品のある俳優です。
わたしはベネディクトカンバーバッチを知った当初、その上品な風貌から、本当に貴族なのかと思っていましたよ^^!
そこでベネディクトカンバーバッチの家系を調べると、歴史に功績を残す人物を世に送り出している家柄でした。
ベネディクト・カンバーバッチの父方の祖父
ヘンリー・カールトン・カンバーバッチは、第一次世界大戦と第二次世界大戦で勲章を授与された海軍士官。
ロンドン上流社会の名士でもあり、社交界でとても有名な人物だったのだそう。
ベネディクト・カンバーバッチの曾祖父
ヘンリー・アーノルド・カンバーバッチは、聖マイケル・聖ジョージ勲章を受けた人物。
ヴィクトリア女王時代にルーマニア、トルコ、レバノンで領事を務めた外交官でした。
ベネディクトカンバーバッチの祖父、曾祖父の知名度は、それぞれ功績が書かれた英語版ウィキペディアがあるほどです。
そして、レスター大学の遺伝学者の研究でベネディクトカンバーバッチは、15世紀のイングランド王、リチャード3世の子孫ということが分かったそうです。
実は、イギリスだけでも100万から1700万の人が、中世イングランド王国の王と何らかの血縁で関係しているそうなのですが、ベネディクトカンバーバッチのリチャード3世との血縁関係は、他の人よりもはるかに近いのだそう。
ベネディクトカンバーバッチは血縁が近いということで、リチャード3世の式典で貢献しています。
2012年、古代ローマ時代に建てられたイングランドの歴史のある都市レスターで、駐車場のアスファルトの下から、リチャード3世の遺骨が発掘されるという大騒動がありました。
リチャード3世の遺骨はレスター大学の遺伝学者らによって詳しく調べられ、さらに埋葬地をどこにするかを巡る議論が2年も行われました。
そして2015年、レスター大聖堂で、リチャード3世の再埋葬式が行われたのです。
この、多くの参列者が集まり、大聖堂の一部を改修するほどの大規模な再埋葬式で、ベネディクトカンバーバッチはリチャード3世に捧げる詩を朗読するという大役を果たしました。
イングランド王『リチャード3世』の子孫ベネディクト・カンバーバッチ!
2015年、レスター大聖堂で行われたリチャード3世の再埋葬式で、リチャード3世に捧げる詩を朗読!https://t.co/3AtPKj2DOe https://t.co/shRcFbBF8F— ハリウッド俳優FUN (@naWr45oLVaphh1v) July 23, 2022
わたしは初め、ベネディクトカンバーバッチは英国貴族かと思っていましたが、その上を行く『中世の、最も豊かで最も強力な王族の子孫』でしたよ^^!
ベネディクトカンバーバッチは、ドラマ『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』シーズン2(2016年)で、ご先祖リチャード3世役を演じて話題になっています^^!
ベネディクト・カンバーバッチは上流階級、王族の子孫!両親は俳優!
貴族ではないものの、王族の子孫、イギリスの名家、上流階級のカンバーバッチ家。
そんなベネディクトカンバーバッチの両親は、父親ティモシー・カールトン、母親ワンダ・ヴェンサム、ともにイギリスの俳優です。
ドラマ『SHERLOCK シャーロック』(2010年)の初回エピソードでは、ベネディクト・カンバーバッチ演じるシャーロック・ホームズの両親役で、ベネディクトカンバーバッチの両親が出演しています^^!
ベネディクト・カンバーバッチなぜ階級の高い貴族っぽい?名門ハーロー校で学んだ演技!
イギリスの私立名門校出身の俳優は、授業で英国文学を学び、演劇部で古典を演じるという経験を積むそうです。
なので、はっきりと明瞭に、流れるように正確に話し、とにかく演技が上手いのだそう。
さすがは、シェイクピアの国です^^!
ベネディクト・カンバーバッチも、イギリスの名門、ハーロー校出身。
ハーロー校は、エディ・レッドメインや英ウィリアム王子が通ったイートン校と並ぶ名門私立校。
ウィンストン・チャーチルを含む7人の英国首相を輩出したことでも知られています。
ベネディクト・カンバーバッチは13歳から18歳の間、ハーロー校に通い、そこで演劇を始めました。
その後、名門マンチェスター大学では演劇を専攻。
ベネディクト・カンバーバッチは、本格的に俳優を目指す準備を始め、演劇の博士号を取得します。
マンチェスター大学を卒業後、英国で最も古い名門俳優学校、ロンドン音楽芸術学院で古典演劇を専攻します。
ここで徹底的に演劇を学んだベネディクト・カンバーバッチは、修士号も取得します。
ベネディクト・カンバーバッチは名門校に通っただけではなく、就学中に演技に磨きをかけ、しっかりと実力を蓄えたようです。
ところで、イギリスは現在も階級社会の伝統が色濃く残り、大まかに、労働者階級、中産階級、上流階級の3つに分類されています。
特に発音は階級によって明らかに違っていて、その人がどの階級に属しているか即座に分かってしまうのだそう。
育ちの良いベネディクト・カンバーバッチが、貴族のような様相を帯びているのは当然なのかもしれません^^。
余談ですが、
貴族ではないですが、英国紳士らしいベネディクト・カンバーバッチのエピソードがあります^^。
ベネディクト・カンバーバッチは、2014年に、女優であり舞台演出家のソフィー・ハンターとの婚約を発表しました。
その発表方法がとても粋で、『新聞の冠婚葬祭の告知欄に投稿する』というものだったのです。
しかも、思わず見逃しそうなほど小さな記事でした。
近年は、有名人でなくてもSNSで婚約や結婚の報告をで報告しますが、
イギリスを代表する俳優であるベネディクト・カンバーバッチが、地味に昔ながらの方法で婚約を発表したとのニュースに、
わたしは、ベネディクト・カンバーバッチは日頃は質素であるという英国紳士らしいな、と思いましたよ^^!
ベネディクト・カンバーバッチ、階級の高い貴族衣装が優雅!『新世界 ~航海の果てに~』
『新世界 ~航海の果てに~』(2005年)は、ベネディクト カンバーバッチの、ブレイク前の貴重な主演ドラマ!
ベネディクト カンバーバッチが演じるのは、若き英国貴族エドモンド。
19世紀初頭に、『地の果て』と呼ばれたオーストラリアを目指す船を舞台に、青年貴族エドモンドが、過酷な航海の中で人間として成長していくというストーリーです。
『新世界 ~航海の果てに~』でベネディクト カンバーバッチは、モンテカルロ・テレビ祭のミニ・シリーズ部門『主演男優賞』を獲得し、自身のキャリアにおいて、重要な作品の一つとなりました。
今や、イギリスだけではなくハリウッドでも、人気・実力ともにトップスターへと登り詰めたベネディクト カンバーバッチの、若い頃の情熱と意欲あふれる演技がみられる作品ですが、
もう一つの見どころは、やはり若い頃のベネディクト カンバーバッチの、英国貴族コスチューム^^!
ベネディクト カンバーバッチは自身の外見について、『長い首と長い顔、どちらも長いから奇妙』とコメントしていますが、
そのベネディクト カンバーバッチの長い首が、19世紀初頭の英国貴族の衣装を纏ったときに、大きな強みとなっています^^!
この時代の貴族の装いの基本は、白いシャツに、高い襟をとりつけ、ウエストコートというベストをシャツの上に着ます。
高い襟と、クラバットと呼ばれるスカーフ状の白い布が、ベネディクト カンバーバッチの長い首を美しく引き立てています。
高い襟と白いスカーフが似合いすぎる、カンバーバッチの長い首。 https://t.co/mmxE02Dhep
— ハリウッド俳優FUN (@naWr45oLVaphh1v) July 10, 2022
袖口をカフスで留められ、ゆったりとふくらんだ袖のシャツには、優雅さが溢れ、身体にピッタリとしたウエストコートには、男らしい胸板を感じさせます^^!
わたしは、ずっと見ていたくなるほど、ベネディクト カンバーバッチの古い時代の英国貴族姿は、よく似合っていると思います^^!
ベネディクト・カンバーバッチ、階級の高い貴族の表情が奥ゆかしい!『パレーズ・エンド』
『パレーズ・エンド』(2012年)は、
天才物理学者や天才数学者など、数々の『天才』を演じてきたベネディクト・カンバーバッチが、『天才』の真逆ともいえるキャラクターに挑んだ作品です。
『パレーズ・エンド』でベネディクト・カンバーバッチが演じるのは、古くからの伝統的価値観を重んじる、生真面目な英国貴族クリストファー。
舞台は20世紀初頭のロンドン。
統計局に勤務する、誇り高き貴族クリストファーは、妻の浮気や浪費に悩む生活を送っていました。
そんなある日、クリストファーは若き女性運動家と知り合い、偽善的な社会に違和感を覚える者同士として、強く惹かれていきます。
しかし、第1次世界大戦が勃発し、クリストファーは戦地へと赴くことに。
激動の時代に翻弄される3人の男女を描いたドラマです。
ベネディクト・カンバーバッチ演じる平凡なキャラクターは、ベネディクト・カンバーバッチの個性的な顔立ちを、より一層、古くからの価値観を重んじる貴族のように見せています。
ところで、20世紀初頭の英国貴族の服装は、スーツの色もそれまで比較的カラフルな色が多かったのに対し、今日の定番であるグレーやネイビーへと代わり、現在の形の幅タイも登場しています。
『パレーズ・エンド』では、グレー調のスーツに、貴族としては遊び心のあるボーラーハットと、エレガントなラウンド・カラーのシャツで、カジュアルに決めたベネディクト・カンバーバッチや、
燕尾服にシルクハットの、貴族の正装に身を包んだ高貴なベネディクト・カンバーバッチが見られます^^!
さらに、凛と背筋を伸ばし、軍服を纏うベネディクト・カンバーバッチも見どころ!
また、ベネディクト・カンバーバッチ演じるクリストファーは、階級社会に囚われた古風な考え方の貴族ですが、ふとした瞬間に、目元を緩め口角を上げた無邪気な笑顔を見せるシーンがあり、
わたしは、このあらゆる感情を押し殺した表情や、控え目に感情を出す表情のベネディクト・カンバーバッチに、貴族のような気品を感じましたよ^^♡
ベネディクト・カンバーバッチ、自身の先祖、最高位の階級『王リチャード3世』役!『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』
『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』シーズン2(2016年)は、シェイクスピアの3つの歴史劇をひとつに繋げ、映像化したドラマ。
ベネディクトカンバーバッチは本作で、貴族ではありませんが、自身の先祖である『王リチャード三世』を演じています。
作品の舞台は、15世紀のイングランド。
王位についた兄エドワード四世を支援すると見せかけて、実は王座を自らのものにしようと企むリチャード。
巧みな策略で次々と邪魔者を消していき、やがて見事にリチャード3世として王位に就きます。
しかし栄光は続かず、これまでに消してきた者たちに、罪の意識を感じ始め、遂には夢に彼らが現れるというストーリー。
15世紀の、毛皮で飾られたマントを羽織るベネディクトカンバーバッチ。
無造作に伸びた髪に色気が溢れ出ています^^!
そして大迫力の合戦シーンでは、凛々しいベネディクトカンバーバッチが、甲冑を着て馬にまたがる姿が、とても様になるのです!
また、ベネディクトカンバーバッチがカメラ目線で独り言を話すシーンがあり、まるでベネディクト・カンバーバッチが、わたしに語りかけているような錯覚に浸れますよ^^!
『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』は、気品だけではない、権力に執着してしまった特権階級の者を全身全霊で体現するベネディクト・カンバーバッチが見られる作品です!
ちなみに、シェイクスピアで描かれているリチャードは、背中から背骨が浮き出ていますが、
実際のリチャードも遺骨が調査によって、背骨が横に曲がる病気を煩っていたことが分かったそうです。
ベネディクト・カンバーバッチ、現代の英国貴族階級を熱演!『パトリック・メルローズ』
『パトリック・メルローズ』 (2018年)は、ベネディクト・カンバーバッチが主演だけでなく製作総指揮も務め、大きな注目を集めた作品。
英エンパイア誌『2018年上半期ドラマランキング』で、ベストドラマに選出されるなど高く評価されました。
舞台は1960年代から2000年代初頭までの、ニューヨーク、南フランス、ロンドン。
ベネディクト・カンバーバッチは、英国貴族の家庭に生まれたパトリックの、
父親から性虐待を受けた少年時代、酒とドラッグにおぼれる青年期、そして、再生への道を歩みはじめるまでをを熱演しています。
これまでベネディクト・カンバーバッチは、高貴で澄ました貴族のイメージでしたが、『パトリック・メルローズ』の貴族役では、酒とクスリでボロボロになり、狂って心が壊れる演技が圧巻!
『パトリック・メルローズ』は、特に2話目以降から重い内容になります。
いっそ切れたら楽なのに、そう簡単には切れない家族の縁や、『貴族』という階級だけが目当てでパトリックに関心を持つ人など、
深刻なストーリーの上に、不愉快な人ばかり登場します。
しかし、観ていて苦しくなる悲痛を描いた悲劇ドラマなのに、ベネディクトカンバーバッチの演技を堪能できるというだけで、わたしは最後には『観て良かった』と思えました!
また、もうひとつの見どころは、
第1話の、クスリでハイになったパトリックを演じるベネディクトカンバーバッチ。
ベネディクトカンバーバッチは、妄想や内省での自問自答を、セクシーな低音ボイスで喋り続けます。
ベネディクトカンバーバッチのスマートな外見からは予想できないくらいの低く渋みのある声は、まさに品位のある貴族のようですよ^^♡